「時間をはかる」「身長をはかる」「体重をはかる」「成績向上をはかる」——この4つ、漢字で書き分けられますか?

こんにちは。塾業界で20年以上、中学受験塾の塾長も務めてきたまつもも先生です。

今日のテーマは、漢字テストの失点ナンバーワン——同音異義語(どうおんいぎご)と同訓異字(どうくんいじ)です。「音は同じなのに、漢字がちがう」言葉たち。ここも丸暗記に頼らず、見分けるコツがあります。

同音異義語:読みが同じ「熟語」たち

同音異義語は、読みが同じで、意味がちがう熟語のことです。

  • 感心(えらいなあ、と心を動かされる)/関心(興味を持つ)
  • 機会(チャンス)/機械(マシン)
  • 自信(自分を信じる気持ち)/自身(自分そのもの)

「妹の努力にカンシンする」「宇宙にカンシンがある」——音だけでは決められませんよね。どちらの漢字なのかは、文の中でしか決まらない。だから同音異義語の問題は、実は”読解力”の問題でもあるのです。

同訓異字:訓読みが同じ「漢字」たち

同訓異字は、訓読みが同じで、意味がちがう漢字のことです。

  • はかる……計る・測る・量る・図る
  • あつい……暑い・熱い・厚い
  • なおす……直す・治す

こちらは日常でもよく使う言葉ばかり。そのぶん、テストにも出続けます。

見分け方①:漢字1字の「意味」に戻る

熟語シリーズでずっとお伝えしてきた考え方が、ここでも通用します。漢字は1字1字が意味を持っています。その意味に戻れば、見分けられます。

「はかる」なら——

  • 計る……数や時間を数える(時間を計る、タイムを計る)
  • 測る……長さ・高さ・深さなどを調べる(身長を測る、距離を測る)
  • 量る……重さやかさを調べる(体重を量る、砂糖を量る)
  • 図る……うまくいくように計画する・工夫する(解決を図る、改善を図る)

「計算の計」「測定の測」「重量の量」「図画工作の図…ではなく意図の図」と、知っている熟語とつなげると、意味の違いがはっきり見えてきます。「図る」だけは目に見えないものを相手にする、と覚えるのもおすすめです。

見分け方②:反対の言葉で確かめる

「あつい」には、とっておきの見分け方があります。反対の言葉(対義語)を考えるのです。

  • 暑い……反対は「寒い」(気温の話)
  • 熱い……反対は「冷たい」(物の温度の話)
  • 厚い……反対は「薄い」(厚みの話)

「今日はあつい」→反対にしたら「今日は寒い」→だから「暑い」。この確かめができると、もう迷いません。

見分け方③:文とセットで覚える

語彙の覚え方でお伝えした通り、言葉は単独ではなく文章ごと覚えるのがいちばんです。

「感心」だけを暗記するのではなく、「妹の努力に感心する」という文で覚える。そうすれば、使う場面ごと頭に入るので、テストでも正しい漢字を選べるようになります。

家庭では「どっちの『あつい』?」クイズ

家庭でのおすすめは、会話の中でのクイズです。

「今日のお風呂、あつかったね〜。どの『あつい』?」
「計算問題のタイムをはかろう。どの『はかる』?」

生活の中には、同訓異字がゴロゴロしています。実際の場面とセットで覚えた言葉は、忘れません。

まとめ

  1. 同音異義語・同訓異字は、文の中でしか決まらない——だから読解力にもつながる
  2. 見分け方①:漢字1字の意味に戻る(計=数える、測=長さ、量=重さ、図=計画する)
  3. 見分け方②:反対の言葉で確かめる(暑い⇔寒い、熱い⇔冷たい、厚い⇔薄い)
  4. 見分け方③:文とセットで覚える
  5. 家庭では「どっちの『あつい』?」クイズ

まずは今日のお風呂で、ひとつ聞いてみてください。「どの『あつい』だと思う?」

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