こんにちは。塾業界で20年以上、中学受験塾の塾長も務めてきたまつもも先生です。
今日のテーマは和語・漢語・外来語。小学5年生の教科書にも出てくる単元ですが、実はこれ、分類を覚えて終わりの勉強ではありません。「うちの子、おしゃべりは達者なのに文章が読めない」の謎を解くカギが、ここに隠れています。
言葉には3つの「出身地」がある
日本語の言葉は、出身地で3つに分けられます。
- 和語……日本生まれの言葉。訓読みの言葉たちです(速さ、決まり)
- 漢語……昔、中国から来た言葉。音読みの熟語たちです(速度、規則)
- 外来語……中国以外の外国から来た言葉。カタカナで書きます(スピード、ルール)
見分けるコツはかんたん。カタカナなら外来語、音読みの熟語なら漢語、訓読みでひらがなでも自然なら和語です。
同じ意味の言葉が「三変化」する
おもしろいのは、同じ意味の言葉が3つの衣装を持っていることです。
- 速さ(和語)= 速度(漢語)= スピード(外来語)
- 決まり(和語)= 規則(漢語)= ルール(外来語)
同じ内容でも、和語だとやわらかく、漢語だとかたく改まった感じに、外来語だと今風に聞こえますよね。いく場所によって服をかえるように、言葉も場面によってふさわしいものがあるのです。
子どもが文章を「難しい」と感じる正体は、漢語
さて、ここからが今日の本題です。
ふだんの会話は、ほとんど和語でできています。「はやく決めてね」「買い物にいくよ」——子どもはこの会話の世界の住人です。
ところが、教科書や説明文の世界は漢語だらけ。「速度を計測する」「規則を制定する」。同じ内容なのに、急に難しい顔になります。
……そう、おしゃべりは得意なのに文章になると読めないのは、会話の言葉(和語)と文章の言葉(漢語)が、別物に感じるからなんです。このブログの出発点、「子どもにとって国語の文章は外国語」という話の種明かしが、実はここにあります。
でも、大丈夫。漢語の攻略法は、熟語シリーズですでにお伝えしました。漢字の訓読みと成り立ちに戻れば、漢語は読み解けます。
外来語は「言い換え」で自分の言葉に
最近の説明文には、外来語もどんどん増えています。エネルギー、コミュニケーション、メディア……。
外来語に強くなるコツは、「日本語で言うと何?」と言い換えてみることです。「コミュニケーション=気持ちや考えの伝え合い」。言い換えができた外来語は、もう”自分の言葉”です。逆に、言い換えられない外来語は、意味をあいまいなまま使っているサイン。意味調べのチャンスです。
家庭では「三変化ゲーム」
家庭でのおすすめは、三変化ゲームです。
「『スピード』を和語で言うと?」「『買い物』を外来語で言うと?」
慣れてきたら、「あらたまった言い方をすると?」「友だちと話すときの言い方は?」と場面ごとに聞くのも良い練習です。作文で「です・ます」の文に「めっちゃ」と書いてしまうような、言葉の使い分けの感覚も、ここから育っていきます。
まとめ
- 言葉の出身地は3つ——和語(訓読み)・漢語(音読みの熟語)・外来語(カタカナ)
- 同じ意味でも三変化する(速さ・速度・スピード)
- 会話は和語、文章は漢語——「話せるのに読めない」の正体
- 漢語は訓読みと成り立ちで和語に翻訳できる
- 外来語は「日本語で言うと?」と言い換えるクセを
まずは今日、お子さんにひとつ。「『ルール』って、和語で言うと何だろう?」

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