こんにちは。塾業界で20年以上、中学受験塾の塾長も務めてきたまつもも先生です。
今日のテーマは送り仮名。漢字は合っているのに、送り仮名で×になる——教室で何百回も見てきた、いちばん「もったいない失点」です。でも実は、送り仮名にはちゃんとルールがあります。覚えるのは、たった2つで十分です。
送り仮名は「読み方の目印」
そもそも、送り仮名は何のためにあるのでしょう。
「生」という漢字を見てください。
- 生きる
- 生まれる
- 生える
- 生(なま)
同じ「生」なのに、後ろのひらがな次第で、読み方がガラッと変わります。送り仮名は、どう読むかを教えてくれる目印なのです。だから送り仮名を間違えると、「読み方の違う別の言葉」になってしまう。バツになるのは、意地悪ではないんですね。
ルール①:形の「変わる部分」が送り仮名
動きや様子を表す言葉は、文の中で形が変わります。
「動く」なら——動かない、動きます、動けば。
形を変えてみると、「動」の部分はずっとそのまま、変わるのは後ろだけだとわかります。この「変わる部分」が、送り仮名なのです。
迷ったときは、言葉の形を変えてみる——これが検算になります。「みじかい」なら、みじかくない、みじかければ。変わるのは「い・くない・ければ」の部分。だから書くのは「い」。「短い」が正解、「短かい」は書きすぎ、というわけです。
ルール②:「〜しい」の言葉は「しい」が送り仮名
様子を表す言葉のうち、「しい」で終わるものは、「しい」が、送り仮名と決まっています。
- 美しい
- 楽しい
- 新しい
だから「新らしい」はバツ。「あたらしい」と読ませたければ「新しい」で十分なのです。
教室でよく見るバツ集
長年の丸付けで出会ってきた、送り仮名の定番ミスたちです。
- 短かい ×(正しくは「短い」)
- 新らしい ×(正しくは「新しい」)
- 必らず ×(正しくは「必ず」)
- 少い ×(正しくは「少ない」——今度は足りない!)
多すぎてもバツ、少なすぎてもバツ。だからこそ、なんとなくではなく「形を変えてみる」の検算が効くのです。
漢字練習では「送り仮名ごと」書く
漢字の記事で、「間違えて覚えると修正に時間がかかる」というお話をしました。送り仮名も同じです。
漢字練習のときは、漢字だけでなく送り仮名ごと書いて覚えること。「短」と10回書くより、「短い・短かった」と形を変えながら書くほうが、テストで使える形で身につきます。おうちの方がノートをのぞくときも、漢字と送り仮名をセットでチェックしてあげてください。
家庭では「生」クイズ
家庭でのおすすめは、読み分けクイズの王様、「生」クイズです。
「生きる、生まれる、生える——ぜんぶ『生』!ほかにある?」
「生もの」の「なま」、「生やす」——次々出てきます。送り仮名が読み方を決めていることを、遊びながら体感できる、とっておきの漢字です。
まとめ
- 送り仮名は読み方の目印——間違えると別の言葉になる
- ルール①:形の変わる部分(動かない・動きます→「動く」)
- ルール②:「しい」の言葉は「しい」から(新しい・美しい)
- 迷ったら形を変えてみるのが検算
- 漢字練習は送り仮名ごと書く
まずは今日、お子さんにひとつ。「『みじかい』を漢字で書いてみて?」

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