「今日は猫の手も借りたいくらい忙しい!」——そう言ったら、お子さんが「え、猫?」ときょとんとした。そんな経験はありませんか?

こんにちは。塾業界で20年以上、中学受験塾の塾長も務めてきた国語指導の講師です。主に小学3年生〜6年生を教えています。

語彙力シリーズの続きとして、今日はことわざ・慣用句の覚え方です。漢字や熟語と同じで、これも「丸暗記」ではなく、コツを知って覚えるほうが、ずっとラクで、ずっと忘れません。

ことわざ・慣用句も、立派な”語彙”です

ことわざ・慣用句は、知識問題として入試や小テストに出るだけではありません。読解の文章の中に、当たり前のように出てきます。

「肩を落とす」の意味を知らなければ、登場人物ががっかりしていることが読み取れません。たった一つの慣用句を知らないだけで、場面の意味を丸ごとつかみ損ねることがあるのです。

つまり、ことわざ・慣用句は暗記科目の”おまけ”ではなく、読解を支える語彙力の一部です。

覚え方①:意味だけでなく「プラスかマイナスか」で覚える

以前の記事でお伝えした語彙の覚え方が、ここでもそのまま使えます。

その言葉はプラスのイメージか、マイナスのイメージか。どんな場面で使うのか。

たとえば——

  • 「頭が下がる」→ プラス(尊敬する場面)
  • 「鼻につく」→ マイナス(嫌だなと感じる場面)

意味を一言一句言えなくても、「これは良い場面の言葉」「これは嫌な場面の言葉」とわかるだけで、読解では十分に戦えます。

覚え方②:まずは「体の言葉」から始める

慣用句には、体の部分を使ったものがとても多いという特徴があります。

手を貸す、口が重い、目がない、耳が痛い、足を引っぱる、頭をひねる——。

だから、やみくもに覚えるより、「手の慣用句」「口の慣用句」と体の部分ごとにまとめて覚えるのがおすすめです。仲間分けされていると、子どもの頭にはぐっと入りやすくなります。

覚え方③:親子の会話で、実際に使ってみる

そして、いちばん効くのはやっぱりこれです。日常会話で実際に使うこと。

「今日は猫の手も借りたいくらい忙しいわ〜」
「その言い方、ちょっと鼻につくなあ(笑)」

使われた言葉は、生きた場面ごと記憶に残ります。お子さんが「どういう意味?」と聞いてきたら大成功。意味を教えたら、今度はお子さんが使う番です。家庭でどんどん言葉遊びをしてください。

かるたやマンガの力を借りるのもアリ

ことわざ・慣用句は、かるた・マンガ・クイズ本など、遊びながら覚えられる教材が豊富なジャンルでもあります。机に向かう勉強に疲れているお子さんには、こうした入り口から始めるのも良い方法です。

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まとめ

  1. ことわざ・慣用句は読解を支える語彙力の一部
  2. プラスかマイナスか・どんな場面かで覚える
  3. 慣用句は体の部分ごとにまとめると覚えやすい
  4. 親子の会話で実際に使うのがいちばん効く

まずは今日、夕飯どきの会話にことわざをひとつ、使ってみてください。「え、どういう意味?」——その一言から、語彙は増えていきます。

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